タイ南部問題

王様のお言葉:今年は若者に焦点

毎年、誕生日を慶祝する集まりで国王がお話をされ、テレビでも放映。国民の指針ともなっている。

・ 「誰でも彼等の任務を誠実に実行するべきです。そうでなければ、国は離れて裂かれるでしょう」と陛下が
王の誕生日スピーチを終える際に言われました。
・ 私たちは、それを聞き反省することにより、たくさん学習することができます。
しかし、若者はなかなか聞きません。
・  首相は、毎週土曜日の朝、ラジオ演説で1時間します。聞かなければならないが眠くなります。
だから、午後の再放送(?)の時間にも聞き耳を立てなければなりません。
・ これがたいへんストレスが多く、私たちは冗談を言います。誰でも、しわがれた声および不幸な顔で
テレビ・ニュースに首相が現われることを理解することができます。」(Nation紙12/5より翻訳サイト使用)
 <総選挙への動き>首相が4年間の実績誇示

1. 一人当たりの年間所得が30%増え24,100バーツとなった。
2. GDPは1兆7000億バーツから6兆6000億バーツに増加。
3. 国庫金は3倍増加。4. ゴムの価格は21から46バーツ/キロに増加。
5. 6万世帯が格安住居を確保した。
今後4年間の公約
1. 農民に牛200万頭を配給。
2. 農村銀行の創設。
3. 教育改革。
4. 教育ローンの提供。
5. 全国の学校にコンピューターの設置。
6. サトウキビの価格を600バーツ/トンに維持。
7. ゴム、パーム栽培面積の拡大。
8. BKK周辺の交通渋滞対策に1兆バーツ拠出。
9. 全世帯に電力、水道の供給。(ビジネスマン首相の発言であるが、麻薬追放や南部問題など政治・治安面の不安材料
については言及せず。総選挙は2/6か。資料はM&Aレポートから)

特集:南部問題

 <1・南部の治安面に不安>

タクシン政権誕生後、イスラーム分離独立主義組織による警察や軍への襲撃事件が相次ぎ、多数の死傷者をだした。
 2004年4月一度に100人を超える犠牲者を数える大事件が発生。また、10月25日にタークバイ郡にて、警察への抗議デモを
 起こしたイスラーム系住民が、軍と警察との衝突で7人死亡、逮捕され軍用トラックで軍駐屯基地への移送されるさなかに
 78人が窒息死、合計で85人が死亡するという事件が起きた。
 その後も、治安の面では「南部パタニ県で、イスラーム過激派と警察が銃撃戦。過激派2名が死亡(11/23)
 「南部の5つの学校に放火」  「副知事が重傷」(11/24)などタイ南部の動きには目を離せない。
 事件後、マレーシア、インドネシアではタイ政府の強硬な弾圧姿勢に抗議の声が上がっていた。
 マレーシア国会は非難声明まで出している。タクシン首相はタークバイ事件はあくまで内政問題であり、
 11/29-30ASEAN首脳会議で取り上げられることは内政不干渉のASEANの原則に反するとした。

 <2・現地では閉鎖するホテルも>

 南部の暴動に直面する危険から、現地では最も豪華なホテルであるロイヤル・プリンセス・ナラテワ(117室)が来年にも
 従業員全員105人を解雇し、閉鎖する意向。ナラテイワ観光協会のMr.Abdullaya会長は「政府の暴動に対して有効な
 対策を打てない結果だ」会長によると現地の45のホテルは新年または可能なら中国正月までは営業を継続するが、
 事態が改善しないと閉鎖するホテルも出るのではないかと懸念も。(Nation12/4)

 <3・南部住民との融和のため折り紙を>
 ・ タクシン首相は、南部の融和と平和を願い全国の学校などに呼びかけ「平和の鳥の折り紙」を折るようにキャンペーンを
 展開した。これは日本で平和を祈るために折り紙の鶴をヒントに全国に呼びかけたもの。集められた1億2千万羽の折り紙を
 12/5に南部3県に空軍の飛行機から散布した。
 ・ この模様は、テレビや新聞にも大きく報道をされ、12/6の現地の新聞にも紹介。
 ・ 地上では空から降りてくる折り紙を集め、折り紙に書かれた文字を読み上げている。「南部の人に平和と愛を」
 「困難なときにもいつも一緒に」などの励ましの言葉。
 ・ しかし、12/5もテロの犠牲者は発生。イスラム教徒の指導者からは、折り紙キャンペーンに対して偶像崇拝に
 近いようなものは効果が無いとの批判もあった

 <日系企業の景気動向>

  ASEANの11月の業況判断DIは、前月と比べてインドネシアを除くすべての国で低下、全体ではわずかに低下し、
  3ヵ月連続の低下となった。2~3ヵ月先の見通しもすべての国で低下し、シンガポールとマレーシアはマイナスに転じた。
  先行きの景況感はほぼすべての国・地域で11月よりも低下している。(JETRO11/26発表)

 <ASEAN・中国FTAを閣議承認>

 -来年7月から関税引き下げ-(11/22)
 タイ政府はASEAN・中国自由貿易協定(FTA)を閣議承認、11月末の首脳会議で署名。既に関税引き下げが始まっている
 農産物に加え、来年7月からその他品目の引き下げを始める。
 政府は農産物加工品、化学品などの対中輸出拡大に期待している。(バンコク週報)

 <最低賃金引き上げ>

 最低賃金委員会では、現在173バーツのバンコクの最低賃金が来年には175バーツ、または176バーツに引き上げる
 意向であることを表明。なお、現在は各県別に最低賃金が決められている。(バンコク週報)
 なお、民間機関の調査によると来年は3%の賃上げを考えている企業が多い。(週刊タイ経済)
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# by tmobkk | 2004-12-01 19:24 | タイの動き  

総選挙への動き


タイ政府・経済の見通し発言

・ スラキアット外相、南部ムスリム県での抗議活動鎮圧で多数の死者が  出た事に関して、各国大使らを集め政府の政策ではないと釈明(10/29)

・ タイ中銀経済見通し
  2004年のGDP成長率予想を6.0~7.0%から5.5~6.5%に下方修正
  2004年の輸出伸び見通しを+15~17%から+20~22%に上方修正
  2004年の輸入伸び見通しを+22~24%から+27~29%に上方修正
  2004年の消費者物価上昇率予想を2.0~3.0から2.5~3.0%に修正
  2004年のコアインフレ上昇率予想は従来の0~1.0%で変わらず
  2004年の経常収支黒字予想も従来の40~60億ドルで変わらず
  鳥インフルエンザ感染拡大により今年のGDP成長率は0.7%下押し

・ <APECは代理出席>タクシン首相は、先週10/25のタイ南部Tak Baiで政府に抗議するイスラム教徒が、軍施設に護送される際に85名もの死者がでたことの問題解決のため、APEC首脳会議に欠席すると表明。代理のChavalit副首相がチリに出発する。

総選挙への動きは既に 与党の公約

1)国内から貧困を一掃する 
2)株式市場の時価総額を倍増
3)1兆バーツを投じた、首都圏の鉄道整備
4)大学・学校の増設、奨学金・教育ローンの拡充
5)村基金の村銀行への格上げ
6)30バーツ医療の拡大
7)貧農への土地分配
8)低価格住宅計画の拡大
9)技術者・専門家からなる貧困解決隊の派遣など

日系企業の景気動向

 9月、10月とも業況判断はプラスにあるものの景気低下傾向―世界的な原油・原材料価格高騰などの不安定要因から

・ ロイター調査:原油価格の上昇と南部の治安悪化を受けたタイ経済成長率の修正見通し(地場金融機関・調査機関12社による調査)                      

・ <平均値>  <最高値>  <最低値>

2004年 GDP +6.0% +6.5%  +5.5

2005年 GDP  +5.4% +6.5%  +4.0%2004年

貿易収支 +6億ドル+34億ドル ±0億ドル
★2005年

貿易収支▲9億ドル+27億ドル▲29億ドル

AFTA(ASEAN自由貿易地域)

AFTAを実現するための共通効果特恵関税(CEPT)協定に沿って、ASEAN域内の関税引き下げが進展している。
 既にASEAN原加盟国の間では、ほとんどの品目が関税5%以下に引き下げられている。例外品目の扱いでは、マレーシアが公約している2005年1月1日の自動車関税引き下げの動向が注目される。
 共通効果特恵関税(CEPT)協定を使ったタイ国の事例 (JETRO調査より)
「CEPTを使い、インドネシアからタイにミニバンを輸入し、逆にタイからインドネシアに乗用車を輸出している。また、今年に入り、マレーシアがCEPT関税を下げたことから、同国に乗用車の輸出も開始した。」(在タイ日系自動車メーカー)
「ASEAN向けの家電製品の輸出にはCEPTを使っている」(在タイ日系家電メーカー)

金利引き上げ

・タイ中央銀行は、10/20の金融政策会議にて政策金利(14日ものレポ金利)を0.25%引き上げ、年間1.75%にした。米国との金利差拡大を受けて8/25に0.25%をあげたが、9月のインフレ率は前年同月比3.6%を記録したため追加利上げに踏み切った。

・また、これまでガソリン価格を統制していたが、エネルギー省は10/21からガソリンの小売価格を自由化した。今までの実勢価格との差額を補助していたが、10/19までに補助金総額が420億バーツにも上がったため。ただし地方の住民が使うピックアップトラックに使う軽油については価格統制を続けるため、政府与党は2月の総選挙後まで動きを見守る予定。

・なお、省エネの観点から9/6から大型店舗の営業時間規制があったが、10/12の閣議で緩和策を決めた。「1ヶ月で20億バーツの減収になった割りに、省エネ効果が余り無かった」。
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# by tmobkk | 2004-10-01 19:23 | タイの動き  

原油価格の上昇とタイ経済 

タクシン首相 「7%の経済成長を確信」「タイ政府はタイの国民のために原油の上昇を抑える。消費者物価の動きを注視しているが、
農産物価格の上昇は農民には利がある。」5/22Nation

・ タイ中央銀行の見通し GDP6.8-7.6%のレンジに収束。NESDBは7%と見込む。

・ カシコン銀行(元タイ農民銀行)系の経済研究所 当初のGDP7.2%から6.5%に修正。最悪のケースでは5.5%に

・ リーマン・ブラザーズのエコノミスト Rob Subbarramanによると、原油1バーレルあたり5ドル上昇するとタイ経済は0.9%低下する

・ タクシン首相、英国サッカーチーム、リバプールを買収に

・ これまでたびたびタクシン首相の英国出張の際にサッカーチームの買収のうわさがあったが、このほど英国からチームの経営者が
来タイしてタクシン首相と協議。

・ タイ政府は宝くじ基金から30%を出資する意向。最初のアイデアは、スリヤ運輸相(タイ愛国党幹事長)が、
政権与党の任期上昇のためタイ人が好きなサッカーチームに出資してはどうかとタクシン首相に話したところ、それは面白いといって
交渉を始めた模様。タクシン首相は「サッカーくじなどギャンブル禁止するのは難しい、むしろ法律で規制をすべき」との意見。
新聞のコラムでは「政治的な背景は、不明だが、タクシン首相関連のビジネスと見れば理解が出来るのではないか」と。

・ <8閣僚の不信任決議>

・ 政権与党が圧倒的な議席をもつ下院では野党ができる最大の抵抗は閣僚の不信任決議。5月19-21日行われた野党からの
攻撃の焦点はタクシンFamilyへの8人の閣僚の便宜供与問題。

・ ソムキット蔵相 Thiem Ruammite RdにあるFIDF(Financial Institutions Development Fund)の土地35Raiを不透明な
取引でPojaman首相夫人に売却。FIDFが契約面積を33Raiに狭めて、7億72百万バーツで販売。2Raiを別にしたのは、
道路予定地としたためと説明。

・ スラポン通信大臣

タクシン首相の一族が所有するShin グループに配慮してTOT(タイ通信公社)に支払う手数料を引き下げたのではないか

・ ワン ムハマド ノア副首相 Yalaにある数百万バーツもの価値のある家はどうしたのか?

・ スチアート副首相 蔵相時代、タイ軍人銀行、タイ ダニュー銀行 タイ金融公社の合併を承認して首相の息子が持つ
タイ軍人銀行の資産価値を挙げた。

・ スリヤ運輸大臣 タクシン首相一族が60%の株式を所有するSC Assetの所有する土地に道路を建設して資産価値を
上げたのではないか。

・ チャワリット副首相 Shin コーポレーションが所有するiPSTAR 衛星を国防省が中国からの船舶調達との取引に際して利益を与えた。

・ アデイサイ教育相 大学入試問題漏洩事件とその責任者が発覚直後に昇給の上転勤したのは何故か。首相の娘がチュラ大学
合格と関係があるのか、など。

・ 国家汚職追放委員会 5月末に、ワン ムハマド ノア副首相とアデイサイ教育相は同委員会から呼び出しを受ける予定。

・ タクシン首相 「野党の本当の狙いは私だ」

・ もっとも不信任決議は5/24に否決されることになるが、野党にとって本当に有益であったのかどうか不明。
5/22のアサンプション大世論調査でも首相支持率は前回60.4%から落ちたが56.9%と依然高い。

・ 南部同時襲撃事件 4月28日に南部3県で武装集団が100箇所以上もの警察署などの襲撃事件を受けて、
軍や警察など治安当局と銃撃事件となり、100人以上もの死者が出た。死者の大半が15-20歳前後の若者であったことに
国民は衝撃を受けたが、経済面では影響は少ないと見られる。理由は、3県のGDPはタイ全土の1.3%程度であるため。
観光面では、マレーシアからの観光客が減少。

・ 自動車生産伸びる FTI自動車部会の発表によると1-3月の自動車生産台数は前年同期比3割増の21万8700台。
主力の1tピックアップも33%増の13.6万台突破。オートバイも好調で、前年比21.6%増の71.4万台。

・ サイアムセメント好業績 耐久消費財としての住宅関連も好調。例えば、サイアムセメントの4半期の決算を見ると、セメントが売り上げ
23.2%増、利益は55.3%増、建材も売り上げ15%増の利益は33%増となっている。利益の稼ぎ頭は、石油化学で19.9%増
(いずれも前年比)の32.2億バーツ。なお、主要株主は王室財産局。

・ 日本の景気回復

5月21日の上場企業の決算報告を見ると大幅な増収、増益を示す会社が増えている。第1四半期のGDPの伸び3.9%を年換算すると
5%を越えるとか。

タイからの輸出の14.2%を占める日本は第2位。 第1位は米国17%、3位はシンガポール7.3%、4位は中国7.2%)輸出の動向は
タイ経済を大きく左右する。最近では、中国貿易が大きく伸びて、タイからの輸出全体が12.6%の伸びという中で、中国向けは
54.8%となり、上位4カ国で全体の55%を越える。
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# by tmobkk | 2004-05-01 19:22 | タイの動き