人気ブログランキング | 話題のタグを見る

タイ投資、中国の影響

<タイへの投資>

9/21-23まで、タイと中国は貿易・投資・経済協力合同委員会を開催した。両国は、2010年までに貿易額を500億ドル、
中国のタイ投資を65億ドル、観光客を400万人に目標を設定した。(2004年現在、中国からの観光客は77.9万人。
タイから中国へは46.4万人)
バンコクポストによると、中国の自動車大手、上海汽車工業(Shanghai Automotive Industry Corporation)は22日、
タイのヨントラキット・CPの2社と合弁で組み立て工場をタイに設立する合意書に調印した。完全ノックダウン(CKD)
部品を中国から輸入し、乗用車とミニバンをタイ工場で組み立てる方針。 ヨントラキットのソラウィット会長によると、
2年以内に組み立てを開始し、排気量1100~1300ccと2300~2400ccの完成車(ブランド名未決定)を生産、アジア太平洋地域
に出荷する。(9/26NNA)

<米国との航空自由化協定、貿易自由化協定>

タイと米国はこのほど表記協定を締結した。これにより、航空会社数、便数、機体、路線については自由にすることが可能と なる。同様の協定は日本、インド、スイス、韓国、ウズベキスタンと交渉中。
一方、9/19に訪米中のタクシン首相とブッシュ大統領は来年中にFTA交渉を終了することで合意をした。両国の課題は、金融
サービス面や知的財産分野にタイ側から強い懸念が寄せられている。(タイ経済)

<メガプロジェクト推進>

1・タイ政府は、第2次タクシン内閣の発足と同時に、メガプロジェクトの見直しを指示。その結果、一部の地下鉄着工が
遅れる見通しが出されたが、このほどのタノン財務相の説明では、引き続き目がプロジェクト推進する意向は変わらない
として。その理由は、メガプロジェクトを推進することでGDPの1%を引き上げることが可能とされているから、か。

2・ガソリン高騰もあり、バンコク地下鉄の利用者が増加している。今年の1日あたりの利用者は19万人となり、昨年の
16万人から増加している。また、BTSスカイトレインの利用者も増加し、週末で38-39万人、8月には最高43万人を記録した。
平日も含めた平均で、昨年の16万人が19万人となり、旅客収入も昨年の600万バーツが今年は800万バーツになった。

3・新空港のその後の動きについては、9/29にタクシン首相と主要閣僚を乗せたタイ航空がドンムアン空港を出て、
新空港に着陸。また、マスコミ関係者を搭乗させた飛行機も同時に着陸。ただし、警備上の課題から、記念イベントは中止。
<8月の貿易収支改善>

ソムキット副首相は、9/19の記者会見で8月の貿易収支が1000万ドル黒字になったと説明。今年1月に赤字になって以来、
7ケ月ぶり黒字に。
ソムキット副首相兼商務相は19日、8月の貿易収支が約1,000万米ドル(約4億1,000万バーツ)の黒字だったと発表した。
輸出額は昨年同月比24.9%増の101億8,100万米ドルと過去最高を記録。輸入額は同21.2%増の101億7,100万米ドルに
とどまった。原油高の影響で今年は貿易赤字が続いていたが、自動車や電気・電子製品などの輸出が好調に伸び、単月では
初の黒字を記録した。(副首相は、メガプロジェクトが続き限り、赤字は続くと見ている。外国貿易局長は、国営企業の
タイ航空の航空機調達5.38億ドル、PTT(元タイ石油公団)のパイプライン・プロジェクトで3億880万ドルの資材購入を計画
していることを説明。

<グラミーの新聞社買収の動き>

9/12GMMグラミー社のタイ字新聞「マテイチョン」と英字紙「バンコクポスト」の敵対的買収が発表された。
その後から上院議員、学者、世論の反対の動きからチケットの不買運動などGMM本体の興行にも影響が出る恐れから
9/16に和解が成立。当初、マテチョンの32%を取得したが、16日には20%まで出資比率を引き下げることを表明。
チューサム上院議員は、GMMグラミーの新聞社買収の狙いは、ビジネス戦略上の狙いではなく、パイブーンGMMオーナーが
タクシン首相に近いことから政治的動機ではないかと、指摘した。

・タクシン首相、9/22の定例記者会見で、新聞社買収に全く関与していないと語っている。

<生産拡大続く、自動車>

タイの自動車市場は、原油価格の上昇などにより乗用車の販売に陰りがみられるものの、主力のピックアップトラックは
好調に生産・販売を伸ばしている。トヨタ、いすゞ、日産、三菱など主要メーカー各社の設備拡張・増産計画が続いている。
現在、タイの自動車業界に大きな波紋を広げているのが、エコカー計画の廃止である。エコカー計画はタイを低燃費小型車の
生産・輸出拠点とする構想で、既に2003年頃から水面下で検討が開始されていた。「アジアのデトロイト」を標榜するタイ
政府は、2010年に自動車生産180万台を達成するとの目標を掲げている。目標実現のためには、ピックアップトラックに
続く第2の柱が必要であり、税制優遇などのインセンティブにより、「エコカー」の生産を各メーカーからタイへ誘致する
計画であった。

これはここ数年間に工業大臣が前任のワタナ工業大臣からスリヤ工業大臣に交代されたことによる変更。同じタクシン政権と
いいながら重要施策の変更により業界に影響が。(9/12 JETROなど)

by tmobkk | 2005-09-01 19:18 | タイの動き  

<< バンコク都,BTS延伸を独自予算で タイをめぐるFTA >>