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8/7の憲法案に対する国民投票

タイの動き2016年8月
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今月は、TMO発行のメルマガFrom Bangkokと最近のニュースから次の5点をご紹介します。

1.憲法改正案、8/7投票前の意見交換
2.タイの独禁法、適用なるか―エナジードリンク業界
3.自動車業界の上期の販売、明暗分ける
4.アセアン外相会議、中国寄りのカンボジアが議長
5.Rio Olympic タイ選手、ドーピングの疑い晴れる



1.8/7の憲法案に対する国民投票
政策大学院NIDAが世論調査を実施。賛成32.27%と反対5.93%となっているが、未定が59.73%もあり、今後の展開では否決される恐れもある(50%の賛成がないと否決)
これに対して先月の報告でも紹介したように賛否を明らかにすることが制約されているため、EU、米国など欧米先進国の大使から、プラユット首相に自由な意見を述べる機会を与えるべきだとの声が上がった。このため、賛否を明らかにした討論会を選挙委員会および各県の知事が主催して実施することを認めた。また、選挙委員会主催の討論会は録画して、国民に放映することになった。しかし、反対論の中には、否決された場合の代案を明示すべきだとの意見もあり、原案を作成したミーチャイ委員長はその場合は、首相は辞任するかもしれない、との意見も出している。いずれにしても軍事政権2年間の評価が問われる機会でもある。

2.タイの独禁法、適用なるか

タイ競争取引員会(委員長、商業大臣)は、エネジードリンク業界で取引競争法1999年により、独金法違反かどうか判定する、申し立てを受理した。AC Nielsenによると、タイの業界はM100,M150が市場占拠率57.7%、Carabao Daeng21.1%、Krating Daeng16.3%.。今年は市場2億1400万バーツの市場規模が2-3%縮小。このため、首位の銘柄を生産するOsotspa社が、末端の小売業者に対して、自社製品以外は販売を締め出すように指示をしたとの訴えがでた。しかし、競争法が施工された1999年から85件の訴えがあったが、1件も認定されていない。もし、独禁法違反だと判定されると被告は3年間の刑を受けるか、あるいは10億バーツの罰金。独占的との認定は、前年の販売が市場の50%を超えることと市場の構造、競争者の数、状況、集中の度合い、販売チャネル、原料のアクセス、インフラ、投資およびネットワークなども考慮される。(7/25バンコクポスト)






3.自動車業界の上期の販売、明暗を分ける
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トヨタは7/26に2016年上期の中間発表を行った.
タイの新車販売台数が減少傾向であると説明。年間通して国内販売は前年比7.5%減の、74万台と見込んでいる。ただし、1月の見通しの72万台は上方修正をした。
トヨタ自体の販売は2016年6月までの上半期で前年比11.4%減の10万9078台。乗用車が3割ダウンしたが、ピックアップで前年比8.1%増の6万9678台であった。輸出は前年比17%減の31万2000台。ただし、アセアン向けは増加している。
一方、マツダは7/12の記者発表で新車販売が25.7%増の2万1160台となっている。特に小型車とSUVが好調。そのため、通年で国内販売は78万台を見込んでいる。
その他は、次の通り。
2位はいすゞで7万2292台(前年同期比4.3%増)、3位はホンダで5万3952台(同1.5%減)だった。

 4.アセアン外相会議
 7月24日にラオスビエンチャンにてアセアン外相会議が開催された。ミャンマーのアウン   サンスーチー女史が参加する初めての外相会議でもある。
中国の外洋進出でフィリピンとの仲裁裁判が、フィリピン有利の決定をしたことから、外相会議でもフィリピンは共同声明で、仲裁裁定を織り込むことを要求。中国寄りのカンボジアは共同声明に織り込まないように工作。タイ、ブルネイなどは中立。
まとまらない会議は、予定の日数を過ぎて、中国との名指しを避けて、国際的な協定順守を求める内容にとどまった。中国の王外相は、7月25日のアセアンと中国が南シナ海での緊張を高めるような行動は自粛する、との声明を出す準備をして、関係各国をなだめた形である。

5.Rio Olympic タイ選手、ドーピングの疑い晴れる
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8月5日から始まるブラジル、リオのオリンピックはドーピング問題で揺れた。まず、国家挙げてのドーピングを行ってきたとしてロシアの選手参加を拒否すべきだとのドーピング委員会の提案に対して、国際オリンピック委員会は、各協議機関に判断を任せるとして自主判断を拒否。自主性が無いことを露呈した。
タイのバトミントン選手で、世界選手権でno.1になったラチャノック・インタノン選手は、医者に処方されて飲んでいた薬の影響で、ドーピング検査はいったん、注意となったが、再検査と、医者の説明で、ドーピングではない、と証明され、オリンピックに参加することができる。



(2016.8.2 参考、バンコク新聞、Bangkok Post紙、webnews写真は、上から、8/12の王妃誕生日に向けてK-Bankの正面に慶祝の飾り。中間は、渋滞が続、市内の道路。ナンバープレートが赤(仮免許)の車も見える。3番目はラチャノック選手。)

by tmobkk | 2016-08-02 20:28 | タイの動き  

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