タイの課題(干ばつ、憲法改正、中心国の罠から抜け出せるか)

タイの動き2016.5月号-タイの課題(干ばつ、憲法改正、中心国の罠から抜け出せるか)
c0167063_2322732.jpg
(バンコクの夕日)

今月は、TMOの発行するメルマガFrom Bangkokと最近の取材から次の5点をご紹介します。
1.タイの干ばつ
2.憲法改正の動き
3.中心国の罠から抜け出せるか
4.タイの労働運動は(5/1メーデーのテーマ)
5.(特別記事)ネパールの現状と課題

1.タイの干ばつ
昨年の秋から注意をしていたが、タイの中央部に流れる主な河川も干上がって、田畑に水が行き届かないことから、2季作は1季作に、3季作のタイ中部も1季作しかできない恐れがある。あるニュースではアユタヤ県の川沿いの道路が陥没があるほど。タイの就業人口の30%が農業で、国民生産の10%程度の貢献しかないといわれるが、実際は主要な食品関連産業は、農業生産が主役。この収穫の上下されることでタイ経済の影響は大きい。
タイ政府の2016年の経済成長は3%台といわれるが、政府支出だけではどこまで成長を底支えできるのだろうか。
c0167063_2331899.jpg
(庶民向けか、高額所得者向けか)

2.タイの憲法改正の動き
現在の軍事政権は、当初2016年に総選挙、民政移管を実施するとしたが、憲法起草案を自ら否認。新たに憲法起草委員会で検討してきたが、タクシン政党の復活を認めないとした憲法案をまとめた。
①下院は公選制(500名)だが、
②上院は軍政が当初5年間は議員を任命する、2院制を導入。
③非議員の首相も認めるとした案で、まとめている。
このため、タクシン派のプアタイ党は当初から反対を主張。4月になって、軍政の導入を認めた民主党も反対を表明した。8月に予定されている国民投票の動きが注目される。 


3.タイが中心国の罠から抜け出せるのか
 低所得国から中進国になるには、海外からの投資、または人口増により中進国になると言われる。しかし、中進国から先進国になるには、国内の需要拡大、持続可能な成長が必要である。具体的には、人材開発やイノベーションの推進、高付加価値化が重要である。同時に、市場の自由化、民間競争の整備なども重要だとされている。規制か自由か。行政指導であっては民間の参加は限定的になる。底辺からの底上げを目指すならなおさら、参加しやすいものでなくてはならない。
c0167063_2342226.jpg
(タイの高速道路)





4.タイの労働運動は(5/1のメーデーのテーマ)
 4/30のバンコクポスト紙によるとタイの労働運動の各派は現在の最低賃金300バーツでは諸物価、性格コストの上昇を賄えないとして360バーツへの引き上げを主張。すでに、労働省は今年度の最低賃金は、全国一律ではない、各県の賃金委員会で決めるとの方針をだしたが、経営者側は現在の景気の動きからして、据え置きを主張。一方、農業生産の不振もあり、国内の家計に占める負債の比重は高いことから、財政の負担がない、最低賃金の動きに注意が必要である。

5.(特別記事)ネパールの現状と課題
 4/9-4/16までネパールを訪れた。短期間であるが現地の事情を伺い、ネパールの課題を垣間見た。それは停電、水不足、燃料不足、マスクが必要な埃の多い空気、政治の混乱の5つ。中国は道路や空港の整備に関心を持ち、影響力を強めたい。インドはネパールも一体だという意識がある。外貨収入の3割が海外で働く50万人のネパール人の仕送りといわれる。彼らが帰国し、国づくりにまい進する時代はいつになるのだろうか。
c0167063_2353290.jpg

[PR]

by tmobkk | 2016-05-02 09:25 | タイの動き | Comments(0)  

<< -タイの産業界の課題(SUBC... タイの各業界は >>