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TMOタイの動き 2014.4 水かけ祭り始まる

TMOタイの動き 2014.4 水かけ祭り始まる


タイのお正月は、別名では、水かけ祭りともいわれるように、タイの長い伝統です。水には、暑いさなかの水に象徴されるように喜びの象徴でもあり、水により祝福する儀式では年長者から若者に至る家族関係の強化の意味もあります。
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1.タイのの投資の状況(2014.1-3)は
2.タイのリスク
1)気象、天候異変
2)経済の影、失業者とHomeless
3)水、電気などインフラ整備
4)安全面(ソンクラン前後の交通事故)
5)その他
3.日系社会では
4.周辺国の動き
5.TMOの活動

質問1.タイの投資の現状はどうなっているのですか?
(回答1) タイ政府投資委員会BOIが4/11発表の2014.1-3の投資を見ると、やはり前年比減少をしています。BOIは年間の投資目標額を9000億バーツを見込んでいますが、1-3月の投資申請件数は291件で2340億バーツの投資額が申請されました。これは2013年の同時期が申請件数が564件、2610億バーツと比べて、件数で48%減少、投資額では10%の減少です。
しかし、海外からの投資額で見ると2020億バーツ(前年同期比28%up)で、件数では197件(同41%減少)国別では、日本が一番で96件、610億バーツの申請でした。次いで、米国、中国、韓国が高く410億バーツ、94億バーツ、93.7億バーツの順になります。
産業別には、自動車関連がエコカーの関係で157件で265%と高い水準です。次いで、インフラ関連、サービス業関係で314億バーツの申請です。その次は、石油化学、電気電子機器関連が232億バーツ、119億バーツの順になります。
昨年10月から投資委員会、本会議が開催されないため大型投資が400件、6600億バーツの申請が、決定待ちの状況です。来週のソンクラン明けに投資委員会がYingluck暫定政権の下で開催されると見られます。(4/12BANGKOK POST)

(質問2)数年前からタイの洪水や様々なリスクが浮かび上がってきました。そのような経営環境をめぐる各種リスクとその原因は何でしょうか?
(回答2)
1)気象面では、タイ東北部を中心に渇水の影響が広がっています。たとえば、大きな川が無い、東北部のカラシン県にあるLam Pao Damでは、対岸をつなぐ橋げたの基礎部分が見えるほどの水位が低下して、同県では渇水信号を発して50万人の飲み水に影響ができると見られます。
2)経済の影である、失業率については、以前1%前後だという報道もありますが、実質は、卒業する大学、高校、職業学校の小職内定率が懸念されます。また、Homelessの数値が増加している、という調査もあります。2014.3にIsrachon FoundationのMs.Nattkee Savavaniが発表したバンコク都内のHomelessの数値が数年前の2855人から3140人に増加しています。男性1944人、女性1196人です。地区別では①Phra Nakhon559人、②晩GSue275人、③Catuchak228人、④Pathum Wan207人、⑤Samhaen Thawong188人、⑥Klong Toey156人、⑦Rachathewi139人、⑧Phaya Thai 133人、⑨BangRak129人、⑩Bang kapi127人となっています。
3)水、電気などインフラ面では
タイ電力公社EGATの発表では、2014年の電力需要は2013年並との予測が4月上旬に発表されています。経済成長が0.9%の場合、電力は1.0%以上伸びると今まで言われてきましたが、今年の成長は各種機関の予測でも昨年末の予測で4%前後であったものが2%台まで下げられています。その分、電力供給面で余裕がある状況だともいえます。洪水対策面では新政権の発足が遅れていることから関連予算の執行が遅れると見られます。もちろん鉄道などの各種大型インフラ整備についても同様です。
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4)交通事故(ソンクラン前後)
2013年のソンクランでは323名の死者がでました。今年2014年4.11のソンクラン前の帰省ラッシュですでに379件(前年326件)の交通事故があり、39名(前年39名)の死者、402名(前年342名)の傷害者が発生。交通事故件数では多くなっていますので、死者の件数も増加するのではないか、との懸念もあります。多くは、飲酒運転による交通事故です。(道路安全指導センターの数値) タイの保健省によると事故の主な原因は、飲酒運転、スピード超過。また、派手に飲酒する人が突如他愛もないことで喧嘩したり、スリなどの盗難事故も同時に発生するため、最善の注意を払って行動する必要があります。
5)その他、もしYingluck首相が憲法裁判所の判決で失脚する恐れがあれば
コメの買い上げ制度による汚職などYinglucK暫定首相にはいくつもの法的リスクがあります。その中で、憲法裁判所の判決が出ても、国王の採決によって首相の免職を免れるようにしてはどうか、という意見が暫定内閣のある大臣からでて、批判を受けています。
一方、反政府運動のリーダーである、Sutheep氏も、現首相が失脚すれば、自ら政権を率いることもできると集会で発表したと言われて、この面でも批判を受けています。当初から首班指名を狙っていたのか、という疑問です。本人は、そうではないと、言い訳をしているようです。今の時点では、政権の行方も不明である状況です。3/30に実施された上院議員の半数改選も78議席のうち、55議席まで選挙管理委員会が承認をしましたが、まだのこりは確定作業が遅れています。4/2のBangkok postによると、77県の選挙で選ばれた上院議員の内、40名は政権支持、20は反政権、17は中間派に対して任命制の上院議員は、13の政権支持に対して60は反政権。合計すると、80は反政権、53が政権支持、17が中間派、となります。その内、Yingluck政権のコメの買い上げにかかる汚職問題などで反汚職委員会が、憲法裁判所に提訴するかどうか、の判断を上院で決める場合、半数以上が反政権であれば、当然、憲法裁判所に上程することに決まると予想できます。





(質問3)では、現地の日系社会では現状をどのように見ているのでしょうか。
(回答3)
バンコク日本人商工会議JCCでは4/10に次のようなアンケートを実施しました。
これは2/7に実施した景気討論会の参加者への質問と類似していますが、ポイントは現在の政治混乱による影響を聞くものです。
「昨年末からの政治の混乱が長引いており、消費マインドの悪化や公共投資の遅れなどを通じて徐々に実体経済に影響を与えていることが日々報道されております。その中で11月から続いた反政府運動は12月に入りさらに激化しました」として、いくつかの設問があります。
たとえば、今回の政治混乱によって日本の対タイ投資はどうなると思いますか、などは
日系企業として関心の高い内容でしょう。
国内の政局が混乱する中で、自動車販売、二輪販売の状況を見ると11月以降は大幅に低迷している。自動車業界は、日系企業が85%以上を占めている関係で、日系企業の景況をうかがい知るうえで、重要な業界でもあります。
その政治混乱の背景をというと、反政府運動の主張がポイントです。それを整理すると次の3点。1は、インラック首相の退陣、2は国民評議会の設置、3は政治改革。先に説明したように、インラック首相の退陣があって、その後の展望が見えないのが現状です。

(質問4) ところで、周辺国の動きはどう考えればよいのでしょうか?
(回答4)
先月末から、ベトナム、カンボジア、ラオスを訪問してきました。タイの政治的な混乱についても質問を受けました。現状はバンコクの、しかも一部限定された地域での出来事で、周辺国からすれば、タイの問題は周辺国からすればビジネスチャンスが生まれているともいえます。
短期間の滞在では、十分な説明ができませんが、3か国とも政権が安定していることから、投資に関しては問題が無いと思えます。
慎重に、インフラ状況から経済見通しを踏まえての判断をされるように回答をしまいSたが、単に一部のデモ隊の行動している地区だけをみて全体を判断せず、冷静にご確認をされて、投資については客観的なご判断をと説明をしてきました。
参考
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(質問5)次に、TMOはどのような動きをされていますか?
(回答5)
お蔭様で、こBのような政治情勢にも関わらず、タイ進出の案件はあります。
海外からは政治面が大きく騒がれていますが、デモの観察をしている限りでは動員数は大きいものの、それが建物、車などを襲ったりする暴動ではない、静かな行進が続いている現状であると説明しています。しかも、3月からルンビニ公園など限られて地区での反政府運動です。
報道関係者はその動きを写真や映像で内外の新聞やTVに紹介するのが商売ですからなおさら大きく掻き立てたい、という心理が働きますね。
今の時点では、タイ投資をTり止めるまでには至らない、と見ています。上で説明したようにタイ投資は伸びると見ています。
弊社では、タイ+1として、タイだけではない、周辺校も含めて投資の判断をされる材料を提供しています。

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http://archive.mag2.com/0000208182/index.html
また、2004年からタイの動きを毎月、紹介してきました。
併せてご覧いただけると、タイの動きが理解できると思います。
http://tmomonthly.exblog.jp/

(写真は、上からEGATのソンクラン直前訪問するとスタッフは大半がソンクランの服装。
2番目は、地方電力公社PEA本社。3番目はタイからラオスに入って、ラオスの入国審査場)

by tmobkk | 2014-04-14 09:09 | タイの動き | Comments(0)  

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