タイ国内の工業部門で人材不足

TMOタイの動き2010.11月号

目次
1. バーツ高でも9月の輸出、過去最高に
2.洪水による不動産価格の変化
3.内務省不正疑惑と政権与党
4.タイ国内の工業部門で人材不足
5. バンコクの露天商
c0167063_2142952.jpg(チャトチャク日曜市)




1. バーツ高でも9月の輸出、過去最高に
タイ商業省MOCが発表した9月の輸出額は、180億ドルを記録し、1ヶ月の輸出では過去最高を記録した。バーツ高の影響は表面上現れていないが、バーツ建てでみた輸出の伸びは低下している。MOCでは、タイの輸出に寄与しているのは、自由貿易協定FTAの効果だとしている。上記輸出額の中でASEANなどFTA締結国との輸出が92億ドルで、前年同月比で22%の増加。ピックアップ、乗用車、エアコン、砂糖などASEAN向けが伸びている。同時に、FTA締結国からの輸入も93億ドルとなり、前年同月費24%の増加で、収支はほぼ均衡している。商業大臣は、バーツ建ての輸出の伸びが低下していることから、輸出業者の価格調整は不可避だと見ている。
(参考)
バーツ高で収益を上げた業界:金属・鉱山、エネルギー、通信、インフラ、機械、電力
バーツ高で損失拡大の業界:家具、ゴム、食料加工品、自動車、衣料・宝石、米、繊維など

c0167063_220696.jpg(海外に輸出されるバンコクの港クロントイ地区)

2.洪水による不動産価格の変化
10/31のバンコクポストによると避暑地で有名なカオヤイ高原では、10月の洪水で、不動産価格の構造に変化が生じている。見晴らしの良い、高地では不動産価格は維持をしていくが、低地では不動産価格の低下の恐れがある。

専門家によると、土地を購入する前に、過去に洪水があった地区かどうか、注意すべきだと助言をしている。タイ建築家協会の前会長Mr.Sinn Phonghanyudhは10月にナコンラチャシマ県では高原でも洪水があったことを経験したことを忘れないだろうと説明。
なお、この原因として、ナコンラチャシマで3年前に行われた国際競技大会のため、数箇所の保水池が埋め立てられて競技場やホテルになったからという見方もある。

3.内務省不正疑惑と政権与党
タイの連立政権で、内務省はプームチャイタイ党がチャワラット大臣をだしている。この内務省の地方行政局が計画した総額34億バーツのコンピュータ調達で高めの価格設定という不正疑惑が発覚した。アビシット首相は調達を差し止め、特別事件捜査局DSIに捜査を命じた。DSIでは、不正の証拠があるとして、国家汚職防止委員会NACCに告発。また、
9月の閣議で、10月からモンコン地方行政局長の内務省次官への昇格を承認したが、アビシット首相はこの不正疑惑の発覚で、この人事をストップした。
このことからプームチャイタイ党からは民主党は連立を維持したいのか、との連立離脱の発言もあり、アビシット首相は「一緒に仕事をするのがいやなら、出て行ってもかまわない」との発言もあった。
モンコン局長は10/16に次官への昇格を辞退すると発表。政府は、10/19にコミュニテイ開発局のウイチェン局長の次官昇格を承認した。いずれもプームチャイタイ党の事実上の党首とされているネーウインに近い内務官僚である。次官の昇格人事が承認されたことから、民主党とプームチャイ党との対立が収まったとの見方もある。





4.タイ国内の工業部門で人材不足
タイ工業連盟FTIでは、10/12輸出好調な電子、自動車業界では人手不足の問題があると発表。現在の雇用総数は、自動車部品457,000人、電子367,061人、電機・エアコン215,575人、機械・金属加工252,573人の合計1,292,209人。今後5年間で、その20%に相当する25万人の労働者の増加が必要だとしている。同時に、調査したところ、今後5年間に必要な学歴別の労働者は、中学で131,628人、職業高校37,829人、専門学校51,813人、大学27,591人の248,861人。
FTIプラサートシン会長は、目標達成のため熟練工やエンジニアを大量に雇用する必要があるが、大卒でも必要な工学分野が8割だとして、供給する大学の学部とのギャップが生じている。また、大手のエレクトロニクス業では、タイ人労働者では需要が賄えず、外国人労働者の使用を許可するように政府へ働きかけをしている。
c0167063_2174165.jpg(サムットサコンの電子部品製造業)

5. バンコクの路上営業(露天商)
バンコク都および区役所では2004年現在494箇所から2009年現在、666箇所で路上営業(露天商)
を認めている。露天商は2004年の13,531者から2009年で17,329者。ピークは2007年で668箇所、20606者。一番有名な地区は、カオサン通り。
露天商の許可をする法律は、1992年制定の清掃法および公衆衛生法。
各区役所では、毎年、営業可能な地区の選定と、露天商の許可を与えているが、営業許可を増やさないため、許可地区以外でも不法に営業をしている場合もある。最近では、市内中心部から、スワンナプーン空港へ人が流れることからラカバン地区、ミンブリ地区が増えている。区役所が許可するのは2m道路で、通行の支障の無いところとなっているが、実情は別。
このところ続く経済不況と天候不順から、許可地区以外でも営業をするのは、社会の影の構成員と付き合いをする必要がある。それらは、マフィア、公安・治安関係者なかにはバンコク都の役人もいるらしい。一番問題が多い地区は、(BTSモンチット駅近く)チャトチャク日曜市の周辺。不法者がテントを置いて、露天商が営業している。
c0167063_1534131.jpg(バンコクにある警察本部)
バンコク都では、許可を得ないで露天商を営むものには罰金を科しているが、問題は罰金の50%がバンコク都の役人の収入になっている。このことから正規に許可を与えるより許可外のままで取り締まるほうが良いと考えているようにも見える。(10/17のバンコクポスト紙参照)
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by tmobkk | 2010-11-01 10:05 | タイの動き  

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