タイの動き2018年6月ー軍事政権4年を経て
2018年 06月 01日
タイの動き2018.6月号
1. 軍事政権4年を経てータイ・ニヨム・ユンヤーンとは
2. マレーシアの政権交代とタイの総選挙
3. 割引か、顧客の囲い込みか
4. タイのペット産業
5. TMOの最近の動き
1. 軍事政権4年を経てータイ・ニヨム・ユンヤーン
現在の軍事政権は2014.5.22のクーデターから4年間を経て、どのような成果を上げているのであろうか?
治安の維持、国内の表面だった対立は収まり、国王の交代も平安に終わった。現政権の主要政策の中に、タイ・ニヨム・ユンヤーンといえる政策があり、これは持続可能タイ主義とも言われる。内容としては、従来の村落資金を活用するものである。農業生産後続改革、②草の根経済開発、③エリア開発の3点からなる。全体で、1500億バーツの予算枠があり、①に240億バーツを使う。実施に当たっては、公務機関、民間企業、民間組織が協力する「プラチャーラット」のメカニズムを活用して、「内部からの爆発」を重視して、「誰にも背後に見捨てない」という仕組み。効果が上がるかどうか、注目をしたい。
2. マレーシアの政権交代とタイの総選挙
2018.5.9の総選挙で、マレーシアの国民はナジブ政権にNOを突き付けた。これにより、選挙で選ばれた最高齢の首相にDr.マハテイールが選ばれたことになる。チュラロンコン大学のThitinan Pongsudhirak先生は、マレーシアの選挙結果は、タイの政治にも波及をするとみている。アセアンのどの国でも、次の総選挙の日程は決まっているが、タイだけが日程が決まらない。2011年の総選挙からタイ国民は8年以上選挙に行って、自らの意思を表示していない、と説明。結論として、2014.5.22のクーデターで目的とした汚職追放や、経済活動の活性化など有権者への責務を果たすには、次の総選挙に軍事政権自らか、連立政権を構築して、勝つしかない、と解説。
3. 割引か、顧客の囲い込みか
久しぶりにタイの百貨店、商業施設で買い物をした。目につくのがセールの看板。割引をどう考えるか、である。通常価格で買う顧客と、割引セールで購入する顧客の扱いは、違うのだろうか?他の顧客に先駆けて、新商品の案内の情報を受けるのは、通常価格で買う顧客である。しかし、今や情報があふれる中で、店頭まで出向いて買う顧客は少なくなってきたのだろう。セントラルもネットで売る仕組みを構築しているが、その際の、インセンテイブは何だろうか?他で購入するよりも、同じ商品なら安く買いたい、という心理を突いている。AISにとっては、自社の電話料金を割り引かないで、提携する店での割引により、広告宣伝費の一部を、飲食店の割引原資に使っているのでろう。セールシーズンでない今、サービスの本筋を考える時期である。
4. タイのペット産業
タイでは5/31-6/2までペットビジネスの展示会が開催される。タイのペット事情をみる
と、タイの都市住民の生活スタイルが見てくる。タイ全体では、ペットは2017年から毎
年250万頭が増えて、5年後には1320万頭になると言われる。内訳は、犬が820万頭、
猫は300万頭(その他は100万頭と予想される。さあ、タイの都市生活で、動物と人間
がどのような関係をもって行くのだろうか?
5. TMO最近の動き
タイのソーラー発電事業に関係したタイ企業の工場を訪問することがある。
また、最近は日本の環境技術をタイに導入できないか、との問い合わせもあって、タイの対象業界の事情を探ると、日本で想定された技術以上にタイ企業が世界の最先端の技術を導入していることもある。
その意味で、日本での情報が、特定の分野では多いのだが、現地でいる情報との格差を感じることもある。
今まで以上に、そのような格差を縮小するように、努力をしている最中である。
もし困った、難しいという課題があれば、お問い合わせをください。(2018.6.1)
by tmobkk | 2018-06-01 15:50 | タイの動き | Comments(0)