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タイの国家開発計画Thailand4.0

タイの動き2017年3月
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今月のテーマは次の通り。
1.タイの国家開発計画Thailand4.0
2.景気回復は本物か
3.定点観測の重要さ
4.現地現物
5.FDAと日本の医療器具、医薬品規制当局との交流

1.タイの国家開発計画Thailand4.0について
  2月15日にタイ政府投資委員会主催でOpportunity Thailandセミナーが開催された。
  タイがThailand4.0を目指して10の産業を牽引役にしてタイを中心国の罠から抜け出し、 先進国入りを目指す、宣言を行った。参加者は主要国の大使を始め、主な国の商工会魚所の代表も参加した。講師はPrayut首相、 Somkit副首相を始め、工業大臣、ITC省大臣、首相府大臣、BOI長官の講演とタイ代表する産業界の代表が出演した。
従来のBOI優遇策は法人税の8年までの免税が最大であったが、先進国から指定された産業に技術移転を行う場合は13年まで優遇するというもの。この柱は、技術移転と人材育成である。
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2.景気回復は、本物か
   長くタイの経済発展を見てこらえた方からの質問があった。
「今のタイは景気が良いのか、悪いのか?」
2/7にJCCの景気討論会の参加者の見方は次の通り。
1)景気見通し?よくなる49%、変わらず48%、悪くなる3%
2)景気の浮上には、何が重要か?タイの購買力向上37%、政府の支援23%
3)5年後の会社規模? 拡大70%、現状維持23%、悪化7%
4)今後のタイ経済を支える産業は?医療・保健 43%、自動車27%、IT関連15%、農水産13%であった。
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3. 定点観測の重要さ
MRTのカンペンペット駅から終点のMRTと国鉄のバンス―駅までの一帯が将来のタイの国鉄中央駅になる。一時は、北部バスターミナルも郊外に移転とのうわさもあったが、移転費用とロットウの一部を、中心のBTS戦勝記念塔鮮駅から移転されたことから、これ以上、郊外に移せば国民に反対されるという意見もあったのであろうか。
バンコク都内を通る、公共交通が整備されると、さらに商業施設間の競争が激しくなる恐れもある。

4.現地現物
  ナワナコン第2工業団地は当初、進出企業が少なかったが、2011年のアユタヤ地区を中心とするタイの大洪水から逃れるため、代替場所として進出した企業がある。
 大手電機メーカーC社は、海外では、中国からベトナムに一大拠点を設けて、ベトナムも輸出No.1企業として貢献した。ベトナムの場合、ハノイ郊外から中国国境に近い地区まで数か所、工場があるが、これらは中国華南地区の工場から中国プラス1政策で、中国のリスクヘッジを狙ったもの。その後、社会主義圏としての制約と比較して、タイが同社の自由な投資ができるとみているようだ。外から見るとわからないが、現地に行くを見えるものがある。
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5.FDAと日本の医療器具、医薬品規制当局との交流
2月2日にタイと日本の規制当局であるThai FDAとPMDAが共催でシンポジウムが開催された。目的は、日本とタイの関係者の相互理解を深め、両国の規制や開発のための協力体制の基盤形成である。今回のシンポジウムでは、新薬審査及び医療機器審査に関するセッションを設け、アジア医薬品・医療機器トレーニングセンターのセミナーの開催状況等に関する情報を含め、両国の審査に関する最新の情報の共有がなされた。タイのFDAは制度の改定作業を進めており、参加者は、FDAの情報公開の一部に触れたことになる。
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by tmobkk | 2017-03-06 23:58 | タイの動き | Comments(0)  

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