人気ブログランキング | 話題のタグを見る

愛国党圧勝 タクシン政権2期目へ


<愛国党圧勝 タクシン政権2期目へ>

1. 愛国党TRT 377 民主党DEM96 チャッタイCT25 マハチョンMC2

2. 内訳(小選挙区) TRT309 DEM71 CT18 MC2小計400 (比例区) TRT68 DEM25 CT7 小計100   合計500議席 (2/11)

 2/6の総選挙は4年の任期を終えたタクシン政権への信任を問う選挙。4年間の実績、公約の実現、経済の
復興と債務国からの脱却、国際的地位の向上といった実績を強調。また、総選挙が首相選択のための選挙
といったイメージを全面にだした。この点でも、野党の地味な党首にくらべタクシン首相のカリスマ性が
優れたと言える(週刊タイ経済)。今回の特色のひとつは女性議員が増えたこと。前回46から今回は52議席
が女性。愛国党の選挙戦略は企業のマーケテイングに学んだともいわれている。ITと○を駆使した選挙
戦略が功を奏したのか?(Nation紙他)

<2004年のまとめと2005年の課題>

1. 経済全般 

タイ経済自体の順調な回復(GDP)

01  02  03  04  05年

2.1 5.4  6.7  6.7  5.5-6.5%

☆内的要因

民間消費が堅調。民間企業の経営改善、不動産市況の回復。設備稼働率も97年以降初めて70%を突破。

☆外的要因

アセアン、中国への輸出が拡大、タイの格付け引き上げ、などにより景気が好調。
★リスク

中国との競合、南部のテロ、鳥インフルエンザ、金利引き上げ、米国・日本・中国経済の動き。津波被災から復興の状況がどうか。2・政治・外交面

 タクシン首相の圧勝に終わった総選挙であるが、南部のテロ対策に見るようにCEO首相としてビジネス感覚で納まるのか。外交面では、積極的に進めたFTA交渉であるが、米国・日本との交渉に見るように相手国の事情も理解した交渉がどの程度進められるか。

<主要業界2005年の課題>

1・自動車 国内販売、輸出とも拡大見込み。リスク:自動車の購入者保護への動き(1/31ポンサック工業大臣)

2・電気 生産、在庫のサイクルは安定してきたが、商品ごとの輸出先での市場変化が大きい。外部要因に依るリスク。

3・農水産物 天候によるリスク(旱魃と洪水)水産は、地震の影響がどの程度に収まるのか

4・繊維 製品の付加価値を高め、中国との正面衝突を避ける

5・観光 観光面への影響がどの程度に納まり、回復に至るか。観光スポットの変化?(2/1JCC 資料)



<12/26スマトラ沖地震、その後>

1・犠牲者 死者5393人(内訳タイ人1851、外国人1948、不明1594 1/31現在)財産の被害235億バーツ(2/1閣議報告から)

2・被害 観光産業の被害は、ハイシーズンにもかかわらず被災県のホテル利用率が10%まで低下したことなど。約2兆円の損失予想と試算(12/30)

3・復興 観光産業はGDPの6%を占めることから観光振興公社のMs.JUTAMA総裁は復興に全力を挙げると。南部6県に観光復興目的に免税構想「ショッピングハブ」。

先月、復興資金として財務省財政政策局ナリス局長が300億バーツのソフトローン表明。さらに、中央銀行は低利融資枠を180億バーツふやし480億バーツにすると発表。プーケットなど全壊したホテルの復興に当たっては設備機械の税金免除、再建後8年間の法人税軽減などいくつもの施策を打ち出しています。

4・その他 津波警報システムに関して1/31タクシン首相はタイ独自の災害早期警戒システムを立ち上げる方針を表明。日本政府に技術支援を要請か。



<タイのIT産業、800億バーツの市場>

(2003年で約2160億円程度)

(強み)

IT人材:比較的若く、順応性のある人材が多い。賃金もIT先進国と比較すると低い。

IT人材の給与水準もインドの半分程度。

ロケーション:東南アジアのハブ的ロケーション(周辺国への移動が便利)

生活水準:日本人が居住しやすい環境(東南アジアNo.1か)

さらに、成長性は他の産業よりも高く、タイが知識集約型産業へ大きく舵取りを始めたのか?(Knowledge Based Society?)

by tmobkk | 2005-02-01 19:12 | タイの動き  

<< 下方修正される経済見通し スマトラ沖地震特集 >>